猫のリンパ腫について(発見、診断、治療法)

愛猫の健康

大量飼育のお家から病院に引き取られ、縁あって出会ったキジトラのオス猫と一緒に暮らして14年目。

発見から半年で亡くなってしまいましたが、リンパ腫とはどんな病気だったかをお伝えしたいと思います。

しこりの発見

秋の色が濃くなってきた頃の夜。いつものようにおでこを撫で、顎の下を撫でようとしたら、左側の下顎の2㎝下がぽっこり腫れていることに気付きました。

右側と比べると明らかに腫れていて、何かに刺されたのかとも思いましたが、

触ると明らかに固く、皮膚の表面に出来たものではなく内側に何かがある感覚でした。

1軒目の病院へ

一番近くの病院に連れていくと、しこりを取って検査機関に出した方がいいとの話になりました。

方法は2つ。1つ目は、注射器の針をしこりに差して一部分を取る方法。

すぐ出来るが、検査できる細胞が取れる可能性が低いとの事。2つ目は、手術で全て取り除く方法。手術してから検査に出すので時間と費用がかかるが、確実に細胞が取れるとの事。

処置は保留にして、セカンドオピニオンをすることにしました。

2軒目の病院へ。

腫瘍の認定の先生がいる病院へ連れていくと、注射器の針で細胞を取り、その日のうちに検査機関へ検査をお願いすることになりました。

その時には、左側の鼻が詰まっていて、呼吸は少し苦しそうな状態でした。

気になるのはそのぐらいで、食欲も変わらずあり、鼻づまり以外はいつも通りでした。

検査結果

1週間ほどで検査が終わり、結果はリンパ腫でした。

リンパ腫とは血液の中の白血球の一種のリンパ球がガン化することで発症します。発生した場所で◯◯型とわけられ、検査結果によると『多中心型リンパ腫』だと思われるとの事でした。

多中心型リンパ腫とは

身体の表面にあるリンパ節が腫れるリンパ腫で、犬でもっとも多く猫は少ない様です。リンパ腫に共通する症状は、元気喪失、食欲不振、体重減少です。

原因は、猫白血病ウイルス、猫免疫不全ウイルスの感染が発生率を高めると言われていますが、はっきりした原因は不明です。

治療

元気も食欲もあり、ステロイドで腫瘍が小さくなることもあるとの事だったので、1日2回ステロイドを投薬することから始めました。

1週間が経ち、大きさがかわらないので10日ごとに抗癌剤の錠剤を飲むことになりました。抗癌剤はおしっこにも排出されるので、トイレ掃除はビニール手袋で行い、毎回トイレの砂を変えました。

1度はどこに腫瘍があったのかわからなくなるほど小さくなりましたが、

治療を始めて2ヶ月経つ頃には少しずつしこりが触れるようになり、抗癌剤の錠剤から筋肉注射に切り替わりました。抗癌剤の効果が思ったほど弱く、10日後は静脈注射になりました。

静脈注射は血管に漏れると壊死してしまうので、細心の注意の中、処置をしてもらっていました。

最後に

リンパ腫は無治療では、1ヶ月から2ヶ月と言われています。

彼が治療を望んでいたのかはわかりません。

飼い主さんにも獣医師にも色々な考え方があります。

自分の中でも沢山悩みました。

甘えるのが好きだったので、少しでも永く、一緒にいられるように後悔のしない方法を選びました。

発覚から半年で亡くなってしまいましたが、共に生きられたこと感謝しています。