「猫が寝言? 猫も夢を見るの?」

眠っている猫は、見ているだけで癒されますよね。

可愛さのあまりナデナデしようと近づいたとき、「ふにゃふにゃ…」と呟くような声や小さく唸っているような声が聞こえたことはありませんか?

その鳴き声はまるで人間の寝言のようですが、そんなとき猫は夢を見ているのでしょうか?

◆猫はどれくらい寝ているの?

猫といえば「眠っている姿」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

肉食獣は、草食獣に比べるとよく眠る動物です。

それは、獲物を捕らえるときのエネルギーを温存する必要があるからです。

本来、野生でハンティングをしていた猫も肉食獣の仲間なので、1日中眠ってばかりなんですね。

では猫は、いったいどれくらいの時間眠っているのでしょうか。

個体差はありますが、1日に14、5時間から18時間くらい寝ているといわれています。

我が家の猫も、1日に20時間近く眠っていることもあります。

ゴハンやオヤツなど目を覚ますタイミングがずれるときや、高齢になると、それ以上眠る猫もいるのです。

羨ましい限りですね…

◆猫も寝言を言うの?

人の睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があることはよく知られていますが、猫も同じです。

脳も休んでいる状態の、深い眠りが「ノンレム睡眠」ですね。

反対に、体は弛緩していても脳は覚醒している、浅い眠りが「レム睡眠」ですが、猫が寝言を言うのはこのときです。

眠っている猫のまぶたを観察すると、眼球がくるくる動いていることがありますよね。

それが「レム睡眠」のときで、猫が寝言を言うのもこのときなんです。

◆猫も夢を見る?

さて、寝言を言うのなら、猫はそのとき夢を見ているのでしょうか?

猫の寝言を注意深く聞いていると、声の大きさや鳴き方に違いがあることがわかります。

寝言だけではなく、手足や口が小刻みに震えるように動いていることも。

その様子の違いは、実は夢の状況によって変わっているのです。

獲物を狩るときなどの、興奮する夢を見ているときには、寝言は大きくなります。

過酷な体験をしてきた保護猫は、寝言で悲鳴のように叫ぶこともあるといいます。

反対に、かすかな声で気持ちよさそうに「ふにゃふにゃ」と鳴くときは、お母さん猫にくっついていた赤ちゃんの頃の夢を見ているのかもしれませんね。

飼い主さんと楽しく遊んでいる夢を見ていることもあるでしょう。

猫が寝言を言って夢を見ているのは、浅い眠りの「レム睡眠」のときです。

長時間眠る猫ですが、その睡眠のほとんどはこの「レム睡眠」なので、熟睡している時間は意外に少ないのです。

眠っているときでも、可愛くて声をかけたりしたくなるものですが、どんな夢を見ているのか想像しながらそっと見守ってあげましょうね。