飼っている猫ちゃんがさっきまで普段通りにしていたのに急に暴れはじめた!!意識朦朧でふらついている!!なんて怖い経験をされたことはないでしょうか。
ご飯も食べ元気に遊びまわっていた猫ちゃんが急に様子がおかしくなる、これは「発作」がおきている可能性が考えられます。
発作とはなんなのか?その原因は?これって本当に発作でいいの?…今回は猫ちゃんの発作についてお話したいと思います。
発作とは
猫ちゃんの発作はその原因によって大きく分けて3つに分類されます。
・脳の病気
・ウイルスの感染
・代謝疾患(低血糖、腎臓病、肝臓の病気、ホルモンの病気など)
・心臓病
さらに、脳の病気は脳に異常がある場合(腫瘍、脳炎、水頭症などの生まれつきの奇形など)と、脳自体にはなにも異常がないのに異常な脳波が勝手にたくさん出てしまう場合があります。
後者の場合を特発性てんかん発作とよび、私たちがよく耳にする「てんかん」とは多くはこれを指します。
ウイルスの感染は、猫ちゃんの伝染性腹膜炎ウイルスによるものがおおいです。
多頭飼育している場合に猫同士で蔓延していることが多く、感染しても症状が出ない場合もあります。なんらかのストレスや体調不良などの際に体の中でウイルスが活性化し発症します。
代謝疾患とは、上記に挙げた体の中の病気によって引き起こされます。
これは原因が様々なのでここでは割愛しますが、中でも多いものが低血糖発作です。
特に生まれてすぐの子猫ちゃんで十分な栄養が取れていない子に見られることがあります。
心臓病の発作は猫ちゃんでよく見られる「心筋症」によって引き起こされることが多いです。
この病気は年齢に関係なく発症することで有名で、1歳未満で症状が出ることも珍しくありません。
どんな症状がみられるのか?
多くの症状は全身の「けいれん」です。自分の力ではしっかり立てなくなり、前足と後ろ足が突っ張ってぶるぶる震えている状態です。
猫ちゃんの場合頭をのけぞらせるような姿勢をとることがあります。また、自分は体のコントロールが効かなくため、まるで暴れているかのようにジダバタします。
ほとんどの場合意識はなくなってしまうため、おしっこやウンチを漏らしてしまうことが多いです。発作が終わったあともしばらくはふらついたりして普段通りに歩いたりすることはできません。
なお、心臓病による発作の症状も上記と同様の症状が起こります。
わんちゃんの場合は失神(急に倒れて動かなくなってしまう、いわゆる気を失ってしまっている状態)するため大きく異なる点です。
注意しましょう。
発作がおきた!!どうしたらいい?
基本的に発作を止めるお薬を投与することが最優先となります。発作が続く(重責)あるいは何度も起こる(群発)と脳へのダメージは取り返しが使いないものとなっていきます。
まずは近くのものを退け、猫ちゃんの体がぶつかったりしないようなスペースを確保しましょう。暴れまわってしまう場合はタオルや布団、クッションなどで体を囲ってあげましょう。
ここで抱き上げたり押さえつけたりしてはいけません。
この状態の猫ちゃんにむやみに手を出すと我々人間が大怪我をする場合があります。すぐにお近くの動物病院に相談しましょう。
なお、若齢であればガムシロップを舐めさせるこで低血糖を緩和させることはできますが、あくまで一時的なその場しのぎにすぎません。
発作かな?と思ったら…
非常に怖い状態ですが、その一部始終を動画に撮影することが結果的にその子の治療につながる大きな手がかりとなります。
しかし、もし家族のだれもそばにおらず一人きりの状態で愛するわんちゃんが苦しむ姿を撮影するのは難しいでしょう。無理のない範囲で、頭の片隅に覚えておいていただければ幸いです。