はじめに
普段はおとなしい愛猫が、突然ヒートアップ!
えっ何? と思ったら、虫などを追いかけまわしていた、ということはありませんか?
我が家の猫が、ヤモリに飛び掛かっている現場に遭遇したことあります。
そのときの、むきだした牙や動きや迫力は、野生動物そのもの!
それはまさしく「もてあそぶ」という感じで、食べるつもりはなかったようなんです。
これに似た経験をされたことのある猫飼いさんは少なくないでしょう。
では、なぜ猫は獲物をもてあそぶのでしょうか?
◆猫がネズミを捕る理由は?
猫は本来、野生の肉食獣ですから、ハンティングを目的とした肉体的特徴をそなえています。
鋭い爪や牙、しなやかな筋肉、鋭い嗅覚や視覚などで、瞬時に獲物を捕らえることができるのです。
そんな猫といえば、ネズミを捕ることがよく知られていますよね。
しかし、ネズミが獲物として猫のDNAに組み込まれているわけではありません。
猫にとってネズミは、狩りをするのに「ちょうどいいサイズ感」であり、同じくらいの大きさならスズメでもほかの動物でもいいのです。
猫が野生で生きていくために、母猫は子猫に狩りを教えます。
野良猫の住む環境にはネズミも生息していることが多く、活動する時間帯もほぼ同じなどで出会う確率が高いのです。
なので、母猫が子猫へ「狩りの教育」をする機会に困ることもありません。
このような理由で、ネズミは猫の恰好の獲物となっているのです。
ネズミにとっては災難な話ですね…
◆獲物をもてあそぶ理由は?
野生の猫は生きるためにネズミなどの獲物を狩って、瞬時にかみ殺します。
では、飼い猫が虫や動物を捕まえても一撃で致命傷は与えずもてあそぶのは、どのような理由からなのでしょうか?
これには、2つの理由が考えられています。
1 ハンティングという本能があり、その衝動やエネルギーを発散させるため。
家猫は、空腹を感じてもすぐにフードやオヤツが用意されるので、食べ物を狩る必要がありません。
しかし、「狩りをする」という本能は残っています。
獲物をオモチャのようにもてあそぶことで、「狩りをしたいのにできない」ストレスを発散させているのでしょう。
2 学習不足のため
本来、野生の猫は、母猫から獲物の狩り方や食べ方を教わります。
しかし母猫も家猫の場合や、母猫と離れて保護された子猫は、その方法を知らずに成長します。
なので、このような学習不足の猫は獲物をどのように扱ったらよいのかわからず、ついもてあそんでしまうのです。
まとめ
野生の本能の残るミステリアスな部分も、猫の魅力の1つですよね。
オモチャにされた動物などはかわいそうですが、本能から起こる行動なので、露骨に嫌がったり、叱ったりしないであげてくださいね。