活動内容について
セラピードッグは簡単に言えば、人間をふれあいによって心を癒やしたり、リハビリのお手伝いをしたりします。
老人ホーム等の施設に入所している利用者様は、動物が飼いたくても飼えない事が多く、わんちゃんのロボットや猫ちゃんのぬいぐるみ等を常に抱っこしている方もよく見かけます。
実際に老人ホームで訪問活動をしていると、わんちゃんに会えただけで涙を流す利用者様もいらっしゃいます。
昔飼っていた、今はもう会いたくても会えない、飼っていた子と似ているなどなど、色々な理由で、感極まってそこまで喜んでくださる方がとても多くいらっしゃいます。
また、施設のスタッフ様ではない飼い主さんとの会話をする事によって、利用者様も新鮮な気持ちになっていただけます。
利用者様から聞かれる一番多い言葉は、わんちゃんを抱っこしたり触ったりして「暖かいねぇ」という言葉を良く聞きます。
ぬいぐるみやロボットでは不可能な、生き物の暖かさを感じていただく事で、皆さんを笑顔にし、心を癒やしています。
活動をしていて嬉しいこと
認知症により、攻撃的になってしまった方が、セラピードッグが来た途端に笑顔になって、ニコニコしながら嬉しそうに抱っこしていました。
スタッフの皆さんも、とても驚いていらっしゃいました。
リハビリのお手伝い、と言ってもセラピードッグは特別な事をするわけではなく、手が硬直してなかなか手を開けなくなってしまった方が、わんちゃんにおやつをあげようとして、必死に手を開いておやつをあげてくれます。
他にも、わんちゃんに触りたくて、普段は車椅子で行動している方が、わんちゃんが来るのを待ちきれなくて自分で立ち上がって、歩いてわんちゃんの所に来て触れ合ったりする方もいらっしゃいます。
引きこもりがちになっていた方が、中型犬を抱っこしてから、車椅子から降りて自分で歩いて、10kgもあるわんちゃんを抱っこしたんだと他の利用者様と会話をするようになった事もあります。
認知症はすぐに忘れてしまいがちですが、次にまた訪問する時まで、わんちゃんの名前を覚えていてくれた事もよくあります。
「今日は○○ちゃん、来てないの?」そんな事を良く言われます。
その為、施設様から依頼が来た時に、前回来た○○ちゃんをお願いしますと言われる事もあります。
セラピードッグを通じて、昔の事を思い出したり、それをセラピードッグの飼い主さんにニコニコしながら自慢したり・・・。
セラピードッグ達は抱っこされたり、ふれあいをしたり、芸を見せたりしているだけです。
ですがそれだけでも、利用者様は強張ってしまったお顔がニコニコと笑顔になったり、動かしにくくなってしまった身体を自発的に動かし、わんちゃんを触ろうとしたりしてくださいます。
人間だけでは不可能だった事も、セラピードッグ達が訪問し、触れ合うだけで大きな効果があります。
スタッフの方からのお礼のお手紙やメールには、スタッフの皆さんが驚きましたという言葉を良く見ます。
笑わなかった人が笑う。動かなかった手を動かす。車椅子だった人が自分で立ち上がって歩く。
それだけでも凄い効果です、と言ってくださいます。
そして利用者様やスタッフ様に帰り際、必ず言われます。
「必ずまた来てくださいね。待ってます。それまでちゃんとお名前覚えておきますから。」
セラピードッグと飼い主さんは、皆さんに笑顔になって欲しくてボランティアで活動しています。
もちろん大変な事もありますが、それでも利用者様に笑顔になってもらいたくて、皆さん訪問活動をしてくれています。
まとめ
もしセラピードッグに興味がある方がいるようでしたら、是非チャレンジしてみてください。
普段の生活では味わえないやりがいを感じる事ができますよ。