「初めて猫を飼ってみたいけれど、どの種類が我が家に合っているのかわからない」
新しく猫を飼おうとしている方で、このようにお悩みの方は多いのではないでしょうか。
今回は、近年人気の猫ランキング上位にいることの多い猫種「サイベリアン」の特徴や魅力を紹介します。
今後少しでも猫のお迎えを検討している方は、ぜひ当記事を最後までご覧ください。
当種を初めての猫としてお迎えした筆者が、飼う前に知っておきたい情報をお届けします。

サイベリアンとは?
サイベリアンは、ロシアのシベリア地方原産の長毛種の猫です。
この名前は英語の「siberia(サイベリア)」から由来し、最終的には現在の「サイベリアン」と呼ばれるようになりました。
当種の歴史は1000年以上と言われ、起源はシベリアの森で自然発生したという説が濃厚ですが、確実な研究結果が存在しないため真相は定かではありません。
サイベリアンの見た目の特徴
サイベリアンの見た目は、-50℃のシベリアの極寒にも耐えられるように発達した、ふさふさとした長毛が特徴的です。
多くの猫は長毛でもダブルコートという2層の毛で覆われていますが、サイベリアンは珍しい3層のトリプルコート。
その分とてもゴージャスな見た目をしていて、首回りの長いたてがみのようなアクセントも魅力的です。
瞳は丸みを帯びたアーモンド型で、かわいらしい見た目をしています。
また、体型は大型種のためやや大きめで筋肉質であり、ビヤ樽型と呼ばれるがっしりとした体型です。

サイベリアンの飼いやすさ
サイベリアンはどのように飼いやすいとされているのか、以下で解説します。
①猫アレルギーが出にくい
サイベリアンは、猫アレルギーの原因物質の1つであるタンパク質「Fel d1(フェルディーワン)」の分泌量がほかの猫より少ないため、猫アレルギーが出にくいとされる種類です。
ただし、個体差もあるためお迎えした方が必ず猫アレルギーを発症しないとは限りません。
参考程度に知っておくと良いでしょう。
②性格
サイベリアンはとても飼い主に従順な性格で、賢いためほかの猫に比べしつけがしやすいとされています。
そのため、「お手」や「お座り」などの簡単な芸を覚えられる個体も多いでしょう。
また、好奇心が旺盛なため、運動をすることも大好き。
そのため、飼い猫と一緒にたくさん遊びたいと考えている方がお迎えするにもとてもおすすめな種類です。
また、2年から3年ほどかけてゆっくり大人になっていく種類ですが、将来的には温厚でのんびりした性格になる個体が多く、運動量もさほど多くはなくなるため集合住宅でも飼いやすいでしょう。
③運動量とお手入れのしやすさ
性格についてのパートと少し内容が重複しますが、サイベリアンは将来的に落ち着く種類です。
そのため、成長と共に運動量は少なくなり、アパートやマンションなどの集合住宅でも飼いやすい種類です。
好奇心旺盛で社交的な性格からは、多頭飼いにも向いています。
お手入れについては、長毛種のためできれば毎日ブラッシングをしてあげることが大切です。
また、抜け毛対策のため毎月1回はシャンプーをして余分な抜け毛を落としてあげるようにしましょう。

寿命とかかりやすい病気について
まず、サイベリアンの平均寿命は10歳から15歳程度で、他の種類と比べても平均的です。
かかりやすい病気としては以下が挙げられます。
①肥大型心筋症
肥大型心筋症は、心筋が肥大して分厚くなることで血液が正常に循環できなくなる病気です。
呼吸が荒いように見受けられる場合はこちらの病気が疑われるため、普段からじっくり様子を観察するようにすると早期発見につながります。
②慢性腎臓病
慢性腎臓病は、腎機能が悪化することで体内に蓄積された毒素を尿から排出できなくなる病気です。
この病気が疑われる場合、水を飲む量が急激に増えるという兆候が見受けられます。
飼い主の方はしっかり普段から飲む水の量を把握しておくのが早期発見のポイントです。
③ピルビン酸キナーゼ欠損症
ピルビン酸キナーゼ欠損症は、赤血球の異常を引き起こす疾患です。
「ピルビン酸キナーゼ」という赤血球のエネルギー代謝に必要な酵素が欠乏することで、赤血球が壊れ、慢性的な貧血症状を引き起こします。
この病気を発症した場合、倦怠感や黄疸などの症状が現れます。
また、遺伝子的な要因で発症する場合も多いため、お迎えを考えている個体の家族歴でこちらの疾患を発症していないかを事前に把握しておくと良いでしょう。
まとめ
サイベリアンは、見た目の美しさだけではなく、しつけのしやすさ・運動量・猫アレルギーの出にくさ・飼い主の方に従順な性格であることから、猫を初めてお迎えする方にもおすすめな猫種です。
個体差はありますが、少しでも安心して猫をお迎えする判断材料のため、ぜひ当記事をお役立ていただけますと幸いです。
皆様が素敵なキャットライフをお過ごしいただけることを、心より願います。

