猫が泌尿器疾患に罹りやすい理由
猫は膀胱炎や尿石症、急性、慢性腎不全などの泌尿器系の病気に罹りやすい傾向があります。
その理由は猫の祖先は砂漠地帯で生息しており、あまり水を飲まなくても、生命を維持できる体の構造になっているからです。
猫の尿は色が濃くて、臭いがきついと感じている方が多いのではないでしょうか。
猫は濃い尿を出すので、腎臓や膀胱などの泌尿器系に負担が罹りやすいです。
寒い時期になると水を飲む量が減る、トイレが汚れているので排尿を我慢する、運動不足やストレスなどで泌尿器系の病気に罹りやすくなります。
泌尿器疾患の予防方法を紹介します
・トイレを清潔に保つ
猫はきれい好きなので、トイレが汚れていると排尿を我慢する傾向があります。
多頭飼いをしている場合は、猫の頭数プラス1個のトイレを用意しておくことが大事です。
トイレを置く場所は静かで落ち着ける場所を選び、人間が頻繁に入らない場所を選んであげると良いでしょう。
フードや水入れを置いている場所から、トイレを離しておく必要があります。
愛猫が排尿を済ませたら、尿の臭いや量などをチェックする習慣をつけましょう。
排尿後も頻繁にトイレに入っていたり、排尿時に痛がる場合は膀胱炎や尿石症などの可能性があります。
血尿などが出ている場合は、なるべく早めに動物病院で診察や精密検査を受けて下さい。
・水を飲ませる工夫をする
猫は腎臓や膀胱などの泌尿器系に負担が掛かりやすいため、水を飲ませる工夫をしなければなりません。
特に冬などの寒い時期は、運動不足になりがちですし、水を飲む量が減少するので泌尿器系の病気に罹りやすいです。
陶器製の器は臭いが移りにくいので、浅めで口が広いタイプの器を選んであげると飲みやすいです。
複数の場所に水入れを置くようにして、こまめに水を交換してあげる必要があります。
それから、猫は動く水に興味を示すことが多いので、水が流れるタイプの給水器を設置することで水を飲む量が増えるのでおすすめです。
人気のメーカーの商品は水の交換やお手入れが簡単なので、忙しい人におすすめします。
・肥満を防ぐ必要がある
現在は室内で猫を飼うのが常識になっており、かつてに比べると運動不足になりがちです。
運動不足やフード、おやつなどの食べ過ぎが原因で、肥満気味になると泌尿器系の病気に罹りやすくなります。
特に避妊、去勢後はホルモンバランスの乱れが原因で、太りやすくなるので注意が必要です。
泌尿器に配慮したキャットフードを与えたり、おやつを与えすぎない、水分量が多く低カロリーなウェットフードを与えるなどの工夫をすると良いでしょう。
・キャットタワーを設置する
猫は上下運動が好きなので、階段やタンスなどの家具、キャットタワーなどが大好きです。
転倒による怪我を防ぐために、家具の位置を工夫したり、しっかりと固定してから、キャットタワーを設置してあげると良いでしょう。
家の外は危険がいっぱいですが、家の中で上下運動ができる場所があると運動量を増やすことができます。
おもちゃなどで遊んであげるのもおすすめです。
泌尿器系の病気は命を脅かす怖い病気
猫の泌尿器系の病気は、尿石症は膀胱や尿路などに石ができる病気です。
比較的若い猫に多い病気ですが、症状が悪化すると尿路閉塞を起こしてしまい、急性腎不全や尿毒症などを引き起こし命を脅かすことがあります。
大切な愛猫の寿命を延ばしてあげるためには、泌尿器系の病気を予防しなければなりません。
慢性腎不全は大変怖い病気なので、ほとんどの飼い主さんは不安を感じているのではないでしょうか。
リンやマグネシウムの含有量が低く、良質な肉類や魚を原料にした総合栄養食を与えてあげると良いでしょう。


慢性腎不全は8歳以上のシニア猫に多い病気ですが、体質で年齢が若くても発症することがあります。
初期段階では自覚症状が少ないため、定期的に血液検査を受けさせることが大事です。
慢性腎不全は治癒するのは難しい病気ですが、早期発見、治療を行うことで寿命を延ばすことができます。

まとめ
猫は体の構造上、腎不全や膀胱炎、尿石症などの泌尿器系の病気に罹りやすい傾向があります。
放置をすると命を脅かす病気なので、定期的に検診を受けたり、病気を予防するための知識を身に付けておくことが大事です。
水を飲ませる工夫をする、トイレをきれいに保つ、運動不足による肥満を防ぐことで病気のリスクを下げることができます。
水入れやフードの選び方、泌尿器系の病気の症状などを紹介しました。
記事を読んで頂くことで、大切な愛猫の健康を保ち、寿命を延ばしてあげることができます。