「うさぎと猫を同じ室内で飼うことができるの?」というのは、多くのうさぎ飼いさん、あるいは猫飼いさんが疑問に思うところかも知れません。
草食動物のうさぎと、肉食動物の猫。被食者と捕食者の関係なので、不安になりますね。
うさぎと猫が同居することは、不可能ではありません。でも、成功させるには、ポイントを押さえておく必要があるようです。
うさぎと猫を一緒に飼うことになった我が家のケースをご紹介します。
うさぎのいる我が家に猫をお迎えすることに
我が家には、うさぎが2羽います。留守中や夜間はケージに入れていますが筆者の在宅中は部屋に放して自由にさせています。
ある日、友人から猫の里親を探しているとの連絡が来ました。前の飼い主さんが事情で飼えなくなってしまったのだそうです。
はじめは猫を我が家でお迎えするつもりはなく、里親探しを手伝っていました。しかし、なかなか引き取り手が見つからず、また、送られてくる画像の数々を見ているうちにこの子を家族に迎えたいという思いが募っていったのです。
そして、猫をお迎えすることになりました。
猫をお迎えするための準備をはじめる
猫をお迎えするには、それなりの準備が必要です。
お迎えすることを決めてから、我が家に猫がやって来るまでの1ヶ月で、猫を飼うための準備を整えていきました。
ケージとトイレはそれまで使用していたものを譲り受けることになったので(自分のにおいのついているものの方が猫が安心します)、猫砂やフード、食器、爪とぎを用意しました。爪切りやブラシなど、ケア用品も必需品です。お掃除用のシートや、排泄物を入れる消臭ゴミ袋など、細かなものも忘れてはいけません。
また、リビングの一角にケージを置くためのスペースを確保したり、ピアノ上のラックを、猫が登れるようカスタマイズしたり、環境も整えました。
猫がやって来てからのうさぎの反応
そして、いよいよ猫をお迎えです。
やって来たのは、生後8ヶ月のキジシロの男の子でした。
ビビリな性格のようで、初日はケージの中で縮こまっていました。
問題は、猫の声でうさぎがストレスにならないかということ。その夜、猫はケージの中でずっと鳴いていたからです。
うさぎの部屋はリビングと続き間の和室で、ケージはリビング側の壁際にあります。リビングと和室を隔てる引戸は閉めておきましたが、聴覚の優れたうさぎには捕食者である猫の声は恐怖だったことでしょう。
そう思って、うさぎのケージを覗いてみると、何と、体を伸ばしてくつろいでいました。あまり、気にしていないようです。
うさぎが警戒していないようなので、翌日からは、猫をケージから出してみました。
猫が和室に入らないよう気をつけつつも、引戸は開けてフェンス越しにうさぎと猫とが対面できるようにしました。
うさぎが近づいてきても、猫は飛びかかるような素振りは見せません。
もしかしたら、大丈夫かも知れないと、希望が芽生えました。
うさぎと猫との共同生活を成功させるポイント
その後は、うさぎと猫との共同生活は順調に進んでいきました。
猫は、その優れたジャンプ力でうさぎの部屋とを区切るフェンスを飛び越えてしまったのですが、慌てずに見守っていると、お互いに近寄ってにおいを嗅いでいました。
うさぎが逃げまどったり、猫が襲いかかることもありません。
そればかりか、同じ部屋で寝ている姿が見られるようになりました。寒くなってストーブをつけると、その前で2羽と1匹、くっついてあたたまっているのです。
それは、ほほ笑ましい、とても幸せな光景です。

もしかしたら、こんなにうさぎと猫との同居がうまくいくケースは珍しいのかも知れません。
ただ、我が家で実践してみて、これをおさえていたからうまくいったのだろうなというポイントは以下の通りです。
・猫の性格が穏やかなこと
・うさぎが先住であること
・(食事など)先住うさぎを優先させる
・少しずつ慣れさせる
・お互いのテリトリーを尊重する
うさぎと猫、それぞれの習性を理解し、配慮してあげることで、同居が成功する可能性は高まるのだと思います。
