はじめに
ペットとして人気のヨウム。5歳児の知能を持つと言われている、とても頭のいい鳥さんです。平均寿命は50年と言われています。
名前はオウムと似ていて、大きさもオウムっぽいですが、実はインコの仲間。
ちなみにオカメインコは名前にインコが付いていますが、オウムの仲間なんです。
一番簡単な違いは、頭のてっぺんに冠羽と呼ばれる、ぴょこんとした長い羽毛があるかないか。
ヨウムはこの冠羽はなく、まんまるの頭をしています。
ヨウムの鳴き声の悩み
さて、私の所に来た女の子のヨウムは生後3ヶ月で来ました。
遠いフィリピンで産まれて、日本に来てくれました。
今までセキセイインコやオカメインコは飼育経験がありましたが、大型インコは初めて。
まず驚いたのは声の大きさです。
セキセイやオカメとは比べ物にならないくらいの声の大きさで、“奇声”と言ってもいいぐらいでした。
寂しくて呼び鳴きをするのも、遊んで欲しくて要求するのも、嬉しくて声が出ちゃう時も、とにかく大きな奇声を発してました。
何をしてもこの奇声がおさまらない。暗くしても、放鳥してあげても、ご飯をあげても、とにかく何をしても大声で叫び続けました。
この時、若干ノイローゼ気味になったくらいです。
一瞬里親に出してしまおうか、と考えてしまったくらいでした。
ヨウムは一般的に他の大型オウムやインコと比べて、そこまで鳴かないと言われているのを聞いていたのですが、個体によるようです。
うちの子は大騒ぎタイプのヨウムさんでした。
意外と甘えん坊?
そしてもう一つ驚いたのが、挿し餌の期間の長さ。
大きなシリンジで液体状のものを飲ませるのですが、半年以上続けていました。
自分でシードもペレットも食べられるのに、挿し餌をして欲しくて、指をシリンジのようにして飲み込もうとしているぐらいでした。
現在1歳10ヶ月になりますが、今でも時々その仕草をする事があります。
飼い主の勝手な想像ですが、甘えん坊さんな子なので、甘えて構って欲しくてそうしているのかもしれません。
ヨウムの反抗期
そしてどの鳥さんにもあると思いますが、反抗期の厳しさ。
どうやらうちの子は女の子という事もあり、主人をパートナーとして認定してしまった為、女性の私に対して、嫉妬をして攻撃するようになりました。
もちろん来たばかりの頃はそんな事なかったのですが、ある日突然流血する程強く噛まれ、それから私に対しての攻撃が始まりました。
指をケージに入れれば噛まれ、主人が放鳥している時に手を出せば噛まれ、あげくの果てにケージから出てきたと思ったら、私の方に駆け寄って来て襲ってくる始末。
ヨウムの嘴は先が鋭く尖っていて、両サイドは包丁の刃のように切れ味のいいものです。
噛まれる度に流血して、傷だらけでした。
そしてこの反抗期と思われる期間が一番、奇声を上げる事が多かったです。
ヨウムのおしゃべり
ヨウムと言えば、とにかく喋るイメージが強いと思います。
生後10ヶ月ぐらいから、自分の名前をなんとなく話し始めましたが、それよりも前に「電子音」と「オカメインコの呼び鳴き」をすぐに覚えました。
キッチンタイマーの音は本物と聞き分けがつかないぐらいそっくり。
スマホのLINE等の通知音、電子レンジの音、洗濯機の音・・・。
とにかく電子音はすぐに覚え、よく真似していました。
オカメの呼び鳴きも早々に覚え、大声で叫んでいました。
言葉を覚えるよりもそういった音の方が覚えやすいのでしょうね。
言葉は少しずつ少しずつ覚えていきました。ヨウム本人が一人で練習して、段々と上手になっていきます。
ただ、覚えて欲しくない言葉も覚えてしまうので、気をつけてくださいね。
大変な事ばかり書いてしまいましたが、今では反抗期も終わったのか、私に対しても甘えるようになり、甘え鳴きをしながらスキンシップをしてくれます。
主人に対しては更に愛が深まったのか、腕の中で引っくり返ってお腹を見せてカキカキを要求しています。
大声で叫ぶ事もほとんどありません。
静かにして欲しい時は暗くすれば静かにしています。
噛む事も一切なくなりました。甘噛みをするぐらいです。
頭が良すぎるせいか、とにかく人を見て判断します。イタズラも、おもちゃの破壊もなかなかのものです。
でも一番嬉しいのは、会話が成立したり、お返事をしてくれるようになった事です。
○○食べる?と聞くと、はーい!とお返事をしてくれたりするようになりました。
この後、7歳頃にもう一度反抗期が来ます。
その時はどうなるか・・・少し怖い所もありますが、今では大切な家族です。
まとめ
これからヨウムを飼おうと考えている方、大きな鳴き声と反抗期の事はしっかり考えて飼うようにしてくださいね。
もちろん長寿な鳥さんですので、その事も忘れずに考えてあげてください。